2022年03月25日 ~透彫り~
-テーマを決めて「古伊万里」についてお勉強-
・古伊万里の豆知識 ~透彫り~
<konabe_ruriのインスタグラムから一部転用>
■古伊万里
江戸時代の初めに日本で最初の磁器が
九州西部の肥前地方で生まれました
これを肥前磁器という
北前船に舶載された肥前磁器は
出荷港の名を取って伊万里焼と呼ばれる
江戸時代の伊万里焼は
古い伊万里「古伊万里」と呼ぶ
明治になり肥前地方に鉄道が走り
有田にも駅が出来ると
出荷地が「有田駅」へと替わり
「有田焼」と呼ばれるようになっていった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
肥前磁器の製作技術は
朝鮮の技術者によって始められた
1650年前後には中国の技術が入るなどして
技術革新が行われ著しい変化が見られる...
肥前磁器は基本的に陶石と呼ぶ磁器原料で
作られた「素地」と、その上に施された
ガラス質の「釉薬」からなるが
その素地の形を作る工程を「成形」という
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★本日の豆知識★
■成形
素地土が水分を含んで
柔らかい間に器物を作る工程を成形という
成形作業のことを江戸時代には
「細工」といい、細工には
・轆轤(ロクロ)細工
(ロクロの回転を利用して形を作る)
・捻り(ひねり)細工
(ロクロを使わず型を使って形を作る)
有田皿山では、ロクロ細工を行う細工人は
「細工札」の交付を
藩から受けねばならなかった...
【素地の成形法の種類】
●轆轤(ロクロ)を使う成形
・ロクロ成形
・型打ち成形
●轆轤(ロクロ)を使わない成形
・糸切り細工成形
・型押し成形
・板作り
・ヘラ削り
・手びねり
■透彫(すかしぼり)
器面の一部をくり抜いて文様を表す装飾技法...
成形後、素地が完全に乾燥する前に
素地に直接施される技法で
縄文土器にすでに行われていたとされる...
透彫りは製品自体の強度を失う面もあるため
より付加価値の高い技術として
行われるようになった
一部の香炉や香炉の蓋に多く
17世紀には鉢など側面を切り抜いた
菓子鉢や食籠、重箱、
18世紀には鳥籠などもある...
-九州陶磁文化館「古伊万里の見方」を参考-
この度掲載している写真は
今まで取り扱ったものを使用しています
(一部在庫となっている商品も含む)
今回はその中より
何点かチョイスしてみました...
今回はあまり作品例が有りませんでした...